こんばんは!一寸先は闇、氷太です!
やりたい事が特にない。一体自分はどんな役目を負ってこの世に生を受けたのかが分からない。さすがに厨二病全開の時は「オレを満たす事のできないこの世の中が悪い」なんて思っていたけれど、さすがに三十路になるとそこまでエッジの効いた考え方はできない。
働きたくないわけではないんだけれども、本腰を入れて就活できない。そんなピーターパン症候群に陥っている人も少なくないと思う。いやそうであってくれ。そんな人向けに頼もしいシステムが日本には組み込まれている。その名も公共職業訓練だ。
素晴らしい制度程、何故か世の中に浸透していない。知っている者は得をして知らない者は損をするこの日本。安定したお給料を得ているのであればそれも構わないが、とにかく金が出ていくばかりの無職にとってはそれは死活問題。
だが大丈夫だ、今日は貴様らを公共職業訓練のプロフェッショナルにしてやる。何?そんな事よりもモテテクを教えてくれだと?メンエグでも読んでろカス!!
無職、無職予備軍よ震えろ。これが公共職業訓練の全てだ
公共職業訓練とは?無料で技能UPできる訓練の事だった
まずは公共職業訓練の全体像をザックリと把握して頂きたい。公共職業訓練とは簡単に言うと就職活動を後押しする為に様々なスキルアップ講座を無料で受けられる事だ。
ハローワークで受講するわけではなく、カリキュラム通りに専門学校に行き、パソコンの初歩スキルから技術系の専門知識まで幅広い講座を行っている。期間は受講するコースによって大きく異なり1か月や3か月、半年以上かけてジックリと学ぶものまである。
「別に独学で良くね?」 と異を唱えたくなった人も居るだろう。成程それは最もな考えだ。無職とは意識高く言い換えれば『労働していないフリーランス』。時間に縛られるのは愚の骨頂だ。だがこれを知って尚そんな事が言えるかな?オレのターン、ドロー!
無料で講義を受けられる上に、お金貰えるんだけど?
公共職業訓練を受けるメリットその① 失業保険受給期間が延長される
失業保険は雇用保険加入期間、年齢、退職理由によって受給期間が定められている。 通常その期間が終わってしまえば再就職出来ようと出来なかろうと、失業保険の受給資格を喪失し、一切の収入がなくなってしまう。
例を出して考えてみよう。
雇用保険受給期間が4か月あり、既に1か月分をグータラ消化してしまった氷太さん(仮名)。「就職を見据えて、スキルアップを考えよう」と3か月間の公共職業訓練を受講する事になった。この場合、一体雇用保険受給期間は残り何か月になるのだろうか?
弱者を救う制度とは言え、日本は借金国家。いくら何でも限度と言うものがある。残り3か月分残っていたとしても、公共訓練も3か月なのだから3か月分あれば充分だ—。無職になる前はオレもそう思ってた。
だが丸々上乗せされて6か月分になる。すごい。
残り3か月を過ぎれば勿論国からの援助を絶たれ、ウシジマ君の登場人物のように床を舐めながら生きる事を余儀なくされている状態だとしても、公共職業訓練を受講すれば未来が変わるかもしれない。
公共職業訓練を受けるメリットその② 失業保険以外の手当が貰える
公共職業訓練を受けると更に受講手当と通所手当が貰えるようになり、通常支払われる失業保険の金額よりも多く支給される事になる。
受講手当は簡単に言うと昼食代のようなもの。 「これで栄養付けて就職頑張りなさい」と1日当たり500円支給される。たかだか500円と感じるかもしれないが、週5回行われる公共職業訓練の頻度を考えると、万単位の支給になりバカには出来ない。
通所手当は交通費の事になる。支給額は月額最高42500円。電車で通う場合は最安ルートの運賃が、自動車で通う場合は距離に応じた金額が算出され、支払われる事になる。「このコースを受講したいけど交通費がなぁ・・・」と頭を痛める心配はない。
公共職業訓練を受けるメリットその③ 給付制限が解除される
会社都合で退職した人には関係のない話だが、自己都合で辞めた人にはかなりのメリットとなるのがこの部分。自己都合の場合、失業保険は即支給されるものではなく7日間の待期期間の後、更に給付制限という3か月もの時間を経てやっと支給される。
「今すぐ金が欲しいんや!」という人は公共職業訓練を受けると、この3か月の部分が即時解除され会社都合のように手早く失業保険を受給でき、また先述したように受給期間は上乗せされるため、デメリットは一切見当たらない。
メリットが多すぎる為、選考試験が行われる
公共職業訓練を受講するには筆記試験・面接が行われ、選考を通過した人だけが受講できる。 「どうせ大した事ないんでしょ?」と思われるかもしれない。実際オレもそう思って何も対策をせず、試験に臨んだのだがそれは誤りだった。
筆記試験の数学、ゲロ吐くレベルでクッソ難しい。
試験概要には「中学生レベルの問題」だと確かにそう書いてあった。確かに当時は苦もなく解いていたであろう問題だが・・・解き方をスッパリ忘れてしまっている。また試験時間は国語・数学合わせて20分。いくらマークシート形式とはいえ、いかんせん時間が無さ過ぎる。
恐らく何の対策もなく試験に臨んでしまうと後悔する事になるだろう。オレは数学の問題に向き合いながらこんな事を考えていた。『この角度を求めよ。』「何度でもいいだろ!!」『この方程式を解け』「命令すんなよ!!」『この確率を求めよ』「それは1/6」。
また面接も1人5分という時間制限の下、重苦しい空気に包まれながら1人づつドア to ドアの面接が行われる。入室から面接、そして退室までを問われる為、就活らしい就活をこれまでした事がなかった人はマナーを学んでおいた方が良いだろう。
少しでも合格率を上げるには?4つの対策をしよう!
倍率を調べておく
ハローワークの窓口でお願いすると、過去の選考倍率を調べてくれる。あくまで前回の倍率なので同じとは言えないが、参考にはなる。立て続けに2倍を超えている場合は他のコースを検討した方が無難。
立地の良くない学校を選ぶ
ほとんどの人が通学しやすく、土地勘のあるエリアを選びたがるもの。少し不便な所にある学校は、倍率が低い傾向にある。自分が受講した講義があり、落ちたら破滅の道まっしぐらの人は立地が良いとは言えない学校を候補に入れよう。
少しでも早く申し込みを行っておく
公共職業訓練の合否基準は公表しておらず、以下のような曖昧な記述がされている。
職業訓練における受講者の選考については、現在有する技能、知識、適性等の状況から判断して、職業訓練を受講することが再就職のために必要な能力を有することなどを総合的に判断して行っています。
筆記よりも面接だのバランスを問われるだの、色々と好き勝手言われているが何も特に明言はされていない。ただし、公共職業訓練の受講資格者になる為には原則として雇用保険の所定給付日数の2/3に相当する日数分必要となる為、ウカウカしていう時間はない。
残り日数が多い方が合格しやすいとの情報も飛び交っているが、それが真実だとすると3か月・4か月の失業保険認定者はまず合格できない事になるので、公平性を保つ為にもそれはあり得ない。
ただ残されている期間が多ければ多い程2/3に相当する日数に該当し、試験に臨むチャンスが生まれるので、できるだけ早く申し込んだ方が良いだろう。
過去問を解いておく
試験の申込をした段階でハローワークの職員さんから過去問が配られる。中学生レベルと侮る事なかれ、怠ることなく解くべし。国語はまだしも数学は解き方を忘れていると一切解く事ができない。
面接の対策をしておく
勿論スーツで面接に臨もう。オレが行った時は私服3・スーツ7の割合くらいだった。あくまでこの公共職業訓練の趣旨は「就職活動の一環」だ。だとすれば原則的にスーツで臨むべき場である事が分かる。1%でも合格率を上げる為に必ずスーツで臨むようにしよう。
そして重要になるのは『何故今の自分には訓練を受講する必要があるのか?』とを伝える事だ。
例えば事務系の場合であれば
「今持ち合わせているスキルは独学で学んだものであり、一般企業の求める事務職レベル及んでいるとは考えられず、基礎から専門的な部分まで総合的に学ぶ必要があると考えたため」
また『どうしてその職業に就きたいのか?』『今までに企業に申し込みはしたのか?していないならその理由はなぜか?』と即興で生み出すのは中々難しい痛い所をドンドン付いて来やがる。自分の中でその受講する目的を一貫性を持って、予め言えるようにまとめておこう。
それと個人的に気になった質問が2つあった。
『もし受講中に就職出来たらどうするのか?』と『最後に何か質問はありますか?』だ。
前者の場合、どうすればいいのかはこの訓練の趣旨を考えれば求められている答えは推測できる。就職を後押しする訓練なのだから、勿論就職を取ると伝えるべきだ。
例「現在の私の能力でも採用してくれる企業様があるならば、喜んでそのお力になりたい。」
後者の場合、「いえ、特には・・・」は止めておこう。かと言って本当に質問したい事がなければ「自習できる時間や場所はありますか?」や「合格を頂ければのお話ですが、受講日までに個人的に学んでおいた方が良い事はありますか?」が良いだろう。
まとめ
今日は偉く真面目に書いていったけど・・・。実はまだオレは選考結果が届いていない状態。12/19日に郵送で合否が発表されるんだけど、こんなに自信満々で書いたのに落ちたら笑える。
高笑いしながら日本を恨むわ。
「あ、これ受かったな」と断定できないレベルの、意外と高度な試験だったんだよ!もっとちゃんと対策を練って試験に臨むべきだった・・・。あ~!お願い受かってて・・・受かってて!!胃がキリキリするぅっ!!